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2005.02.16 自動採点
今回はウルトラマンとは関係ない話である.申し訳ない.

 朝日新聞によると大学入試センターの研究者らが小論文をコンピューターで自動採点するシステムを開発しているそうだ. (記事参照)

 いろいろ調べてみると,大学入試センターのシステムについては詳細は不明だが,世の中にはいろいろな論文評価システムがあるらしいことが判った.特に米国では既に実用に供されているという.

 採点される側の身になって考えてみると,機械が数秒で判定を下すというのだから,なんともやりきれない話だが,ここではその是非は述べない.どうせ,ありがちな紋切り型の批判になってしまいそうだからだ.

 小論文自動採点の倫理的かつ情緒的な是非は忘れることにして,いつのまにコンピュータがそんなに賢くなったのだと疑問に思って,米国のシステムe-raterの原理を調べてみた.すると,どうやらコンピューターが小論文の中身を理解しているわけではなさそうなことが判ってきた.語彙の広さや.「なぜなら」だの「つまり」といった論理的な接続を表すのに使われる言葉,「と結論される」とか「だろう」とか「かもしれない」などの文章上の形式的特徴を抽出し,データーベースと比較し採点するのだという.

 データーベースの構築には大量の素材文章と人間のプロ採点官の採点例が用いられており,人間の採点と98%くらい一致するという.98%という数値を鵜呑みにしていいものか多少の疑問の余地があるが,相当の自信があるということだろう.しかも米国では盛んに利用されているようなので,さほど見当はずれの採点をしているとも思われない.

 ということは,人間が採点する場合でも,大半の小論文は着眼や論理の確かさで評価される以前に,文章が論理的かつ多彩な「形式」を保っているかどうかで評価されてしまっているということだ.これはつまり,きちんとした文章表現をするのは難しいということを示していると同時に,人間は相手の「表現形式」が整っていない場合には「中身」の善し悪しを判定する気にはなれないということを示しているのではないだろうか?

当たり前といえば当たり前の話だが,小論文に限らず日常生活に敷衍してみると,考えさせられることの多い話である.
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