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 入試センターの小論文の自動採点システムについて読んだ時に,そのシステムが自動要約の手法も活用していることを知った.そこで自動要約についても調べてみた

 私は情報科学についてはズブの素人なので技術的なことはチンプンカンプンだったが,いろいろWEBで調べていると,「要約とは何か」について実用的観点から考察しているいくつかのレポートを読むことができ、自動要約の技術とは別に人間が日常で文章を扱うときの参考になるように思った.以下に思ったことを書いておく.

 まず,要約の「機能」についてである.「機能」と呼ぶよりは「目的」といった方が判りやすいのかもしれない.この観点から要約を分類すると,原文を読むべきか判断するための要約(指示的(Indicative)要約)と原文のおよその内容を知らせる要約(報知的(Informative)要約)がある.後者は原文を読まずにすませるための要約と言ってよいかもしれない.機械にとって両者の違いが重要なのかどうかは判らないが,人間が要約する時には何のために要約しているのか意識するのは重要であろう.もちろん,結果としてIndicativeかつInformativeである要約もあり得ると思う.

 次は,要約の「戦略」である.一番シンプルな戦略は「コピー・デリート戦略」というそうだ.要するに「抜粋」をつくる方法である.次のレベルは「創造(invention)」や「統合(integration)」等を行ってより濃く凝縮する段階だそうだ.原文にはない言葉で言い換えるなどしてより洗練した表現をするということらしい.最後のプロレベルになると原文の段落構造などを越えて,要約者自身の言葉で噛みくだいて形で要約する段階をむかえるということだ.もはや簡潔な解説と言った方がいいのかもしれない.こうしてみると自分を要約者として考えるとまだまだなのを痛感する. 
 
 さて,最後に,原文を書く立場にたって考えてみたい.一般的に言って,論理的な文章を書こうとするなら理解しやすい方がいいだろう.そして,おそらく分かりやすい文章は要約しやすい文章のはずだ.

 とすると,まず,どの文がより重要であるか「形式」的にハッキリしている必要がある.具体的には「要するに」だとか「と考えられる」だとか「ということになる」などの表現を意識的に使用する等の工夫が必要となろう.

 次に,「創造的」,「統合的」な言い換えを行いやすいということは,文章を背後で支える「概念」なり「考え方」が明確である必要があるだろう.これには,そもそも自分がどんな観点にたって論理を構築しているのか自己分析してみないといけないと思われる.う~ん,難しいぞ.

 要約にしろ,原文にしろ,文章を書いて人に何かを伝えるというのは簡単ではない.しかし,「要約しやすい」というのは「分かりやすい文章」のひとつの指針となるだろうと思う

おまけ:
ひとつ前の記事を,あるソフトの補助機能(抜粋型要約)で圧縮率25%程度に指定して要約したものを載せておく.結果は微妙なところである.ちょっと反省.
ちなみに上の文章の自動要約の結果は惨憺たるものであった.情けなや...
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 データーベースの構築には大量の素材文章と人間のプロ採点官の採点例が用いられており,人間の採点と98%くらい一致するという.98%という数値を鵜呑みにしていいものか多少の疑問の余地があるが,相当の自信があるということだろう.

... ということは,人間が採点する場合でも,大半の小論文は着眼や論理の確かさで評価される以前に,文章が論理的かつ多彩な「形式」を保っているかどうかで評価されてしまっているということだ. これはつまり,きちんとした文章表現をするのは難しいということを示していると同時に,人間は相手の「表現形式」が整っていない場合には「中身」の善し悪しを判定する気にはなれないということを示しているのではないだろうか?
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