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ウルトラマンダイナ

◆ 第28話「猿人の森」

脚本/武上純希,特技監督/佐川和夫,監督/児玉高志.
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満足度: ★

鑑賞メモ

 えーと.この話,途中まではそれなりに面白かったんですが,私は最後のまとめ方で「???」となってしまいました.だから,今回の私の満足度も厳密には???です.

 劇中では,巨大猿人と人間二組のカップルが出てきますが,どちらも男性(オス)の方が,女性(メス)にいいとろを見せようとして乱暴なことをします.猿人の方は,そのままオスが乱暴な強さを見せつけることで穏健な性格だったメスのハートを射止めますが,人間のカップルの方は,男性が女性に蹴り倒されることで反省し,穏健路線に転じて女性の心をつかみます.その騒動に巻き込まれたアスカがどちらの男性(オス)にもボコボコにされてしまうわけですが,ここまでは猿人と人間の対比も効いていて大変面白い.

 で,最後はこの対比を受けてどういうまとめ方をするのか期待しながら見ていたんです.が,結果は,男性の隊長から見ると,男は女にいいところを見せようとして振り回されてしまうということであり,女性のリョウから見ると,女を振り回すような強い男がいなくなっただけだということであるようです.しかし,それだけでは一連の出来事から男女のコミュニケーションの傾向をそれぞれの視点で切り出してきたにすぎません.それに対して何を思いどう感じるのかということが示されないまま終わってしまったような気がして少し残念です.

 人間に限って言えば,リンはソウを蹴り倒し,リョウはアスカをぶん殴って,アホなことをする男を力づくでコントロールしています.まさか,強い女性が登場してきたことへの男性の揶揄と原始的な野生への憧れを表現したかっただけってことじゃないですよね?

 もし,国語の問題で,「この物語で作者が言いたかったことは何であるか述べよ.」と出題されたら,皆さんはどのようにまとめますか?

 オスのメスへのアピール戦略や,メスのパートナー選びの基準は最近の動物行動学のトピックの一つで,それを人間に当てはめた場合の解釈などを扱った啓蒙書(学問的妥当性には議論の余地あり.学問的ギャグとしてならかなり面白い.)もあるので,それらと対比して何か感想を書こうかとも思ったんですが,私には現時点で「作者が言いたかったこと」が不明瞭なんでやめておきます.それらの啓蒙書に興味のある方は,こちらへどうぞ.

ミニハネジローはGood!

あらすじ

主人公:アスカ,ギガンテス,リン&ソウ

 ウルトニウム鉱石の採掘予定地に巨大な猿人ギガンテスが出現.二つの個体のうち,小型の方は友好的だが,大型の方は攻撃的.開発を急ぐソウは,女性科学者のリンの意見を無視してギガンテスを駆除しようとする.しかし,ソウが小型ギガンテスを捕らえたため,怒り狂った大型ギガンテスに開発施設を破壊されてしまう.アスカは小型ギガンテスを森に返そうとするが,承服できないソウに叩きのめされてしまう.実はソウは功績を上げてリンにプロポーズしようと考えていた.我を張るソウを一撃の蹴りでノックアウトするリン.その隙にアスカは小型の猿人を解放する.

 しかし,大型の猿人はそれだけでは収まらない.実は,大型の猿人はオスで,メスの小型の猿人に強さを見せつけてプロポーズしようとしていたのであった.そのことにカリヤが気付く.ダイナに変身したアスカは,わざと雄ギガンテスに負けてやることで,オスのギガンテスのプロポーズを成功させる.一方,ソウは反省し,リンの主張するギガンテスとの共存路線を受け入れることで関係を修復した.

 事件後の司令室で,「男性はいつも女性に振り回される」と言うヒビキ隊長に,リョウは「女性を振り回すだけの強い男がいなくなっただけだ応じる.そこでアスカは,リョウにぴったりの逞しいお見合い相手としてオスのギガンテスの写真を見せる.リョウに渾身の右フックを食らうアスカ.

今回の印象に残った台詞

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アスカ「なるほどね.男は女の子にいいとこ見せたがるもんだ.あいつ,計画を成功させてあんたに認められたいんだよ.」
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ソウ氏を一発KOした女性科学者リンに助け起こされて, アスカ,ビビりつつ「あ,はい.自分で..,はい.」
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カリヤ「ひょっとしてあいつら,大型と小型の別の猿人なんじゃなくて,同じ種類の猿人のオスとメスなんじゃないでしょうか?」
ヒビキ「そうかあ.男の子が女の子に自分の魅力をアピールするように,あいつも自分の強さを見せつけているのか.」
カリヤ「ええ,おそらくオスがメスにプロポーズしているんです.」
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カリヤ「メスの気持ちが自分に向くまでオスは暴れ続ける.ダイナ!勝っちゃだめなんだ!」
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コウダ「ギガンテスも俺たちも一人の女性に振り回されたってわけか.」
ナカジマ「身につまされるなあ.」
ヒビキ「へへっ,ま,いつの時代も男は女に振り回されてしまうもんだ.」
リョウ「女を振り回すような強い男がいなくなっただけですよ.」
マイ「そうですよね~.乙女はいつだって逞しい殿方に振り回されたいもんです,ブンブンって~」
アスカ「いましたよ.リョウにぴったりの逞しいお見合い相手.」
ギガンテスの写真をみせる
リョウ,アスカに渾身の右フック!!
アスカ「ジョークです....」
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重箱の隅

カリヤ

 巨大猿人らしき生命反応を確認して,

カリヤ「動いている!動いているぞ!」
とやたらわくわくしているカリヤ.よほど興味を引いたんでしょう.このあともカリヤは猿人について鋭い分析を見せています.前回の謎解き役はナカジマだったが,今回はカリヤでした.彼の興味は考古学や文化人類学だけじゃなく,自然人類学にまで及んでいんですね.まあ,自然人類学から得られる知見は人間の文明や文化のルーツを探るのにとても参考になりますから,不思議ではありませんが,さすかです.

アウストラルピテクス・ギガンテス

カリヤ「人類の祖先は旧人,原人,そして猿人へと遡れます.このアウストラルピテクス・ギガンテスは人類の祖先の道具を使う小型の猿人に追われ,100万年前に絶滅したと言われる大型の猿人の一種です.」

 某ゲームにでてくるホモ・ギガンテスとは無関係.ちなみに我々の世界にはホモ・ギガンテスもアウストラルピテクス・ギガンテスも実在したことはありません.(念のため)

 最近の我々の世界の自然人類学の話をネットで調べてみると,猿人が出現したのが600~500万年前.猿人は少なくとも5つの属があったらしい.その中の一つの属がアウストラルピテクス.アウストラルピテクス属もいくつかの種に分かれていたとのこと.(しかし,我々の世界にはアウストラルピテクス・ギガンテスは存在しません!)アウストラロピテクス属の特徴は華奢だったそうです.250万年前頃に頑丈型猿人のパラントロプス属(ギガンテス程でかくありません!)が出現した頃にアウストラルピテクス属が消滅.
 一方,300~200万年前にアウストラルピテクスの一種から、初期ヒト属(ホモ属,原人や旧人を含む)も誕生.しばらくパラントロプス属と共存するも,約100万年前頃パラントロプス属は絶滅.ホモ属によると思われる「オルドヴァイ文化」と呼ばれる初期の石器群(250万年前~120万年前)も確認されている.そして,20~15万年前にアフリカでホモ属の中からホモ・サピエンスが誕生.5万年前頃ホモ・サピエンスがアフリカを脱出.世界に広がってゆく.(アスカパパの話に出てくる「山を上った人類」に対応か?)

 カリヤの語るアウストラルピテクス・ギガンテスの100万年前の絶滅は,我々の世界のパラントロプス属の絶滅に対応しているのかも知れません.いずれにしてもティガで語られた超古代文明は3000万年前ですから,アスカたち現生人類は超古代人を直接の祖先としていない可能性が出てきました.もっとも,ダイゴは超古代人との遺伝的にも運命的にもつながりがあるようですから話は単純ではなさそうです.現生人類への進化の過程で超古代人の残滓の介入があったのか...何か語られていない謎がありそうですね.

第3のエネルギー

 ところで,いままでTPCワールドではいつもは液体状の「高純度エネルギー」がメインで,他には「太陽光マイクロ波発電」(カゾート事件以来中止)くらいでした.何となくクリーンエネルギー指向であるような感じがしていたんですが,ここにきてウルトニウム鉱石がエネルギー源として登場.ウルトニウムは危険な廃棄物は出ないのかな?,それとも,ネオフロンティア時代に入ってエネルギー危機が目前となって選択の余地がなくなったのか....(注:ウルトニウムは我々の世界にはありません.)

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