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ウルトラマンダイナ

◆劇場版「ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち」

脚本/長谷川圭一、特技監督/小中和哉、監督/小中和哉.
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満足度: ★★★★

鑑賞メモ

 これまでのダイナでは,どちらかと言えばアスカの前向きな姿が周囲を引っ張っていく展開が多かったような気がしますが(「クラーコフ浮上せず」など例外もあり),今回は逆に,アスカが一人ではないことを改めて学び,周囲から力をもらう話です.アスカが本当の意味で「光を継ぐもの」なる話.

 劇中でウルトラマンの本質が人の光であることが示唆されます.それは単に皆が祈るとパワーアップするとかいう即物的な現象のみを指しているのではなく,人がたとえ逆境にあってもなお,よりよい未来を手にするために懸命に努力する姿,それが周りの人の勇気を呼び起こして希望へとつながっていく,それぞれが力を尽くすことで励まし励まされ支え合う力となる.そういうことだと思います.そんな健全な在り方が素直にいいと思えるウルトラマンらしいさわやかな映画でした.ティガ・ダイナ共通のテーマである「人の光」について,ダイナらしくストレートにまとめた話だったと思います.

 ついでに言うと,見ている我々もこのウルトラマンという作品を見ていることで,心が少しだけ暖かくなり活力を取り戻せるような気がします.そして,そういう視聴者が少なからず存在することでウルトラマンという作品自体もエネルギーを得ているのではないでしょうか?そういうのもある意味「人の光」ですよね?劇中ではイルマが「誰の中にもある人の光を輝かせる力がティガにはあった」という趣旨の発言をしていますが,実際,ティガやダイナという作品自体にも,見るものに元気をくれる力がある,あるいは少なくともそうあろうとする姿勢はあるような気がします.その辺もティガやダイナの魅力ではないでしょうか?


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 映画らしく,特撮も豪華でした.様々な見せ場があって飽きさせません.また,積極的にCGを取り入れようとしています.この当時は,CGのシーンでは質感の表現には難がありますが,動きは初期の頃と比べると格段によくなってきていますね.今回は,質感の問題は動きを速くし,カット割りを工夫することでカバーしていますから印象は悪くありません.

 本編では,アスカの脇を固める新旧両隊長がすばらしかったと思います.久々にイルマ隊長を見れたことにも感動.また,ゲストのキサラギ博士役の杉本さんも重要なシーンをきっちりとこなし,物語を支えてくれています.

 ストーリーもテンポよく,ツボを押さえた展開だったと思います.ただ,欲を言えばS-GUTSのメンバーにももう少し個性を発揮できるシーンが欲しかった気がします.また,アスカにしても無茶だけどひたむきな魅力を感じるシーンがないのが多少食い足りない点ですかね.(音楽で言えば「目覚めよアスカ」がハマるようなシーン)とはいえ,そういう入りきらなかった部分はこの後のTVシリーズ後半で解消されていきましたから,あまり文句をいうのは酷かもしれませんね.

あらすじ

主人公:アスカ

 TPCの電脳巨大戦艦プロメテウスはネオマキシマ砲を搭載し、怪獣を一撃で粉砕する破壊力を秘めていたが、モネラ星人に奪い取られてしまった.アスカ=ウルトラマンダイナはプロメテウスが変形したデスフェイサーに立ち向かうが、デスフェイサー/プロメテウスの電脳にはアスカの記憶が移植されており、完全に動きを読まれて敗退してしまう.

 アスカは強大なプロメテウスの力に恐怖を感じるとともに、腰が引けた戦闘をしたためにマイ隊員が重傷を負ったことで自分を責めていた.再び立ち上がるために模索するアスカは、やがてデータベースの中にかつてティガと共に闘ったイルマ隊長のファイルを見つける.イルマを訪問し、尋ねるアスカ.「もし出来るなら、俺はティガに会いたい.会って色々訊きたいんです.何故、そんなに無敵だったのか?どうして世界を闇に包み込むような強大な敵を倒せたのか.」イルマはダイゴのことは教えず「ティガはもういないの.だから二度と会えない.」としながらも、かつてティガの強さの秘密は、たくさんの人の力を引き出し共に闘えたことにあると諭す.アスカは我にかえり再びデスフェイサーに立ち向かう決意を固める.「試合はまだ終わっちゃいない.俺は自分だけ勝手にマウンドから降りようとしていたんだ.」

 再起したアスカ/ダイナはデスフェイサーを粉砕することに成功する.しかし、次に出現したクイーンモネラに捕らえられ、そのままエネルギーが尽きて行動不能になってしまう.人々が絶望に陥る中、S-GUTSとGUTSウィングで出撃したイルマだけが諦めずに戦闘を続けていた.シェルター内のキサラギ博士は、決して諦めない子供の姿に希望を取り戻し人々を励ます.「でも諦めちゃ行けない!ここで希望を捨てちゃ行けない.こんな小さは子だってまだ勝利を信じているのに、何もせずに終わっていいはずはない!」

 シェルター内の人々は再び勇気を取り戻す.そして、一人の少女が立ち上がる「私も、私も光になって闘えた.ティガと一緒に.」次々に立ち上がる少年や少女.「思い出した.あれは夢じゃなかった!」.子供「たって!もう一度立って!ウルトラマン!」.人々から立ち登る光.光は結集しウルトラマンティガが蘇る.ティガにより蘇生したダイナ.2人のウルトラマンは強力なパワーでクイーンモネラを打ち破った.

 勝利のあと、ティガとダイナの光が一つに溶け合いアスカへと収束していく.

今回の印象に残った台詞

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ヒビキ「どっちが強いかなんてことは,この際問題じゃない.ただ...」
キサラギ博士「ただ?」
ヒビキ「人間が持つにはちょいと危なすぎる玩具じゃないかと....」
キサラギ博士「ふっ.時代は常に先へと進むのです.プロメテウスは必ずや人類の新しいシンボルとなるでしょう.」
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ヒビキ「私にはこれがネオフロンティア時代を人類が進むために必要なものとはどうも思えないんですがね.」
ゴンドウ参謀「何を言ってる!これこそ必要な力だ!プロメテウスが完成し量産されればS-GUTSも危険を冒して戦う必要すらなくなる.」
ヒビキ「人間は自分自身の力で困難に立ち向かうからこそ,正しい道を見失わずに済むんです.こんなものに頼り切って...」
キサラギ博士「ウルトラマンダイナなんかに頼る方がよほど危険だと思いますけど.」
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キサラギ博士/モネラ星人「ただいまより本計画の正式な始動を宣言します.人類はその守護者,ウルトラマンダイナの敗北を見ることで,自らの無力を思い知る必要があります.その手段として我々は最もふさわしい方法を選択しました.それは,愚かで無意味な地球人類のシンボル,プロメテウスによる滅びです.我々はモネラ星人.キサラギと呼ばれる物体を利用し,あなたがたと会話しています.人類に我々と対等に話す資格などありません.あなたがたに許される唯一の行為は,これからお見せする我々の新しい玩具に恐怖し絶望するだけです.」
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キサラギ博士/モネラ星人「完全なる抹殺です.人類の代表に我々のスケジュールを伝えます.明日の正午,K3地区より人類抹殺を開始.おそらく一週間以内にはすべての文明を抹殺させる予定です.質問は認めません.あなたがたの存在そのものが我々にとっては目障りなのです.人類に存在する意味などない,それだけのことです.いかなる抵抗も無駄です.以上で伝えることは終了しました.用済みのこの物体はお返しします.」
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ヒビキ「よくわかんねえがな.お前の言っていることはな,自分の力だけで勝とうとしている奴の典型的な負け方だ.要するに自滅だ.」
アスカ「自滅?」
ヒビキ「アスカ,お前,ピッチャーのマンウンドがなぜ高くなっているか考えたことあるか?ピッチャーは孤独だって言うが,俺はそうは思わねえ.マウンドの中央が高くなっているのは仲間にその背中がようく見えるようにだ.頑張れ!負けるな!そんなみんなの声援が一番届く場所なんだ.」
アスカ「おれ,きっとピッチャーに向いていないんです.」
ヒビキ「明日の正午,TPCの総力を以て敵と決戦に臨む.ダイナでさえ勝てなかった相手だ.はっきり言って厳しい戦いになるだろう.だが俺は人間の勝利を信じている.」
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少年「駄目だよ.そんな弱虫でよくS-GUTSに入れたね.僕が隊長なら兄ちゃんクビだな.」
アスカ「ホント.そうだなあ.それ,ウルトラマンダイナ?」
少年「違うよ.ウルトラマンティガ!」
アスカ「ウルトラマンティガ.」
少年「僕のお兄ちゃんがね.宇宙飛行士の学校に行くときね.ぼくにこの人形をくれたんだ.これをもっていればきっと光りになれるって!」
アスカ「光?」
少年「ティガは光なんだよ.だからどんな強い敵にも絶対に負けなかったのさ.」
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イルマ「もし会えたなら,きっとこういうでしょうね.俺は決して無敵なんかじゃないって.」
アスカ「え...」
イルマ「ティガが勝てたのはその本質が光だったから.それは誰の中にもある.もちろん貴方の中にも.たくさんの人の光を輝かせる力がティガにはあった.だから、どんな恐ろしい敵にも立ち向かっていけた.」
アスカ「たくさんの人の光...」
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アスカ「試合はまだ終わっちゃいない.俺は自分だけ勝手にマウンドを降りようとしていたんだ.」
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ヒビキ「たとえウルトラマンがいなくなってもな、俺たちが諦めてどうするんでい.人間が頑張らないでどうするんだあ!」
リョウ「たとえ勝ち目がなくてたって...」
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少年「お兄ちゃんが言ったんだ!僕もきっとなれるって!最後まであきらめなければ皆が光になれるって!」
キサラギ博士「私もなれるかな?私も光になれるかな?」
少年「きっとなれるよ!」
ゴンドウ参謀「バカらしい!何を言っているんだ.」
キサラギ博士「人間は不完全な生き物.私にはどうしてもそれが許せなかった.」
ゴンドウ参謀「その通りだ.だから人間の無駄な感情を切り捨てた究極兵器を作ろうと.」
キサラギ博士「でもそれは間違ってた!心を持たない力は結局,人間の敵にしかなり得なかった!大切なものを見失った報いだったのよね.でも諦めちゃ行けない!ここで希望を捨てちゃ行けない.こんな小さは子だってまだ勝利を信じているのに、何もせずに終わってしまっていいはずはない!まだ,きっとできることがあるはずよ.人間は決して無意味な存在なんかじゃない.自分の力を信じればきっとあの怪物を倒すことができる!」
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アスカ「これが、人の光...光、こんなにたくさんの光がティガを支えていた.皆がウルトラマンと一緒に闘っていたのか!」
少女1「私も、私も光になって闘えた.ティガと一緒に.」
少年2「思い出した.あれは夢じゃなかった!」
少女2「私も光に」
少年2「頑張れウルトラマン!」
キサラギ博士「みんな!」 少年「立って!もう一度立ってウルトラマン!」
(人々から立ち登る光...)
キサラギ博士「光...」
ゴンドウ参謀「まさか!こんなことが...」
キサラギ博士「人は光になれる...」
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キサラギ博士「勝てたね.人間の光が...」
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ヒビキ「いやあ,さすがに今回はちいとばかりしんどい戦いだったな.」
イルマ「でも,すばらしい戦い方でしたよ.」
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(S-GUTSのメンバーにもみくちゃにされるアスカを見ながら)
イルマ「光を継ぐ者か...」
ヒビキ「えっ?」
イルマ「ヒビキ隊長、とてもいい部下をお持ちですね.」
ヒビキ「はい!」
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重箱の隅

ネオマキシマ砲

ゴンドウ参謀「エネルギーを最大レベルで撃ち出せば小惑星程度なら完全に破壊できる.」

とはネオマキシマ砲の説明ですが,ファイナルメガランチャーも対小惑星兵器ですよね?実際,ダイナ29話ではファイナルメガランチャーも直径200kmの彗星を粉砕しています.つまり,ゴンドウ参謀は広く配備済みの既存兵器と同等の働きをするようなこと言っているわけで,自慢の仕方はあんまり適切じゃありませんね.でもまあ,ダイナの最終回を見る限り,ファイナルメガランチャーよりもネオマキシマ砲の方が威力がありそうな扱いです.ってことは,本当の威力はクリオモス島の地表を粉砕したくらいでは収まらないはず.あれでも手加減していたんですね.

自動化

 完全に自動化された空中戦艦プロメテウス.なんだかハナから禁断の兵器扱いですが,よく考えると別に武装が強力なのがいけないのでも,自動化されているのがいけないのでもないと思います.高い戦闘力というだけならウルトラマン自体がそうですし,怪獣に自力で対処できないよりはマシです.(相手にジャックされたのは問題ですが.)自動化も人的な被害の防止を考えれば当然です.我々の世界でも危険な活動にロボットを使おうとする試みは随所に見られますし.そういう意味ではゴンドウ参謀もあながち間違ってはいなかったのでしょう.

 じゃあ,何が問題だったかというと,戦艦プロメテウスを手にした者の心の変化だったのではないでしょうか?キサラギ博士が「大切なものを見失った報いだったのよね.」と言うように,力に溺れて人間の原点にある心に思考が向かなくなったことだったような気がします.精神主義だけで現実はいかんともしがたいのは確かですが,逆に即物的な力のみに頼った心の在り方は危険でもあり,また一旦ピンチになるとあまりにも脆いということじゃないでしょうか?要はバランスですよね.

 プロメテウス事件で手痛い失敗をしたキサラギ博士とゴンドウ参謀.2人はTV最終3部作ではきわめて重要な局面で再び登場します.要注目です.

ピッチャー

ヒビキ「マウンドの中央が高くなっているのは仲間にその背中がようく見えるようにだ.頑張れ!負けるな!そんなみんなの声援が一番届く場所なんだ.」
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(ダイナTV1,2話より)リョウ「野球は一人きりの力じゃ絶対に勝てない.私たちS-GUTSもそれは同じよ.」
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一人で突っ走り,チームのことを忘れがちなアスカ.2話でリョウに言われたことと同じことを,今度は隊長に言われてます.まあ,性格なのでなかなか直らないのはしょうがないですね.簡単に直るものなら学生時代に野球をやっている間に直ってますもんね.一人で戦うなと言われても,アスカにしてみれば実際どうすれば良いのか困ってしまうのかも知れません.以外とそういうとこ,不器用ですものね.


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