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ウルトラマンダイナ

◆ 第42話「うたかたの空夢」

脚本/川崎郷太,特技監督/川崎郷太,監督/川崎郷太.

満足度:★★★★-

鑑賞メモ

  コメディとパロディを随所に盛り込みながら、SF戦争アニメで確立した典型的な表現パターンを駆使して物語をグイグイ引っ張っていき、感動的に盛り上げたところで最後の大どんでん返し.笑い、感動し、最後にやられたあ!というのが最初に見た感想でした.映像的にも見事でした.

  キティ小隊のレナなんて、ホレボレするような格好良さだし、ホリイもマッドサイエンティストになっているしで、旧GUTSの活躍も見所の一つ.

  ですが、この作品、実はティガの「うたかたの...」と同じテーマを孕んでいたようです.インタビュー本「地球はウルトラマンの星」で、著者の切通氏が「私も...出来ることを」というマイの台詞がティガ、ダイナに共通するテーゼあり、感動的であると川崎監督に水を向けています.これに対して川崎監督は、その台詞はいつも戦いのための台詞であり、皮肉として言わせている、と答えています.(P.183) ティガ「うたかたの...」では、戦いに疑問をもつキャラクターが登場するのに対して、「うたかたの空夢」では全員が戦争モードになってしまう.だが、最後に「なんちゃって」とドラマをひっくり返すことを意図していたという趣旨のことも語っています.つまり、ドラマの盛り上がりに感情的に巻き込まれてそうやって感動しているのは危ないからいい加減にしておきましょうってことでしょうか.

  そういうことを聞くと、なるほど一理はあるなと思いました.「笑い、感動し、最後にやられたあ!」なんて楽しんむのはあまにも無邪気過ぎるのかもしれません.ですが、逆に必ずしも批判的な視点に徹して撮っているようにも見えません.パロディの多さとマニアックさを見ると、川崎監督はその手のSF戦争アニメのノリが実は好きなんじゃないでしょうか? 要するに、川崎監督は面白さや格好良さを認めた上で、しかし格好良さを追求すれば危ない内容になりがちだとの認識もある、そこで最後に「ちゃぶ台返し」をやることとギャグをちりばめて茶化すことをエクスキューズにして、戦闘シーンのノリを楽しんているように見えなくもないです.だとすれば、見る方は「俺も本当に戦いたい」などと思ってさえいなければ、「笑い、感動し、最後にやられたあ!」でいいような気もします.監督の意図としては、ホントのところどうなんでしょうね?

あらすじ

主人公:マイ?かなあ?

 火星基地で開発したスペシウム砲の受領にマイとアスカが出発しようという時に、これを阻止しようとレギュラン星人が来襲した.そして、戦闘はエスカレートしていき、戦争状態となる.火星の命運を懸けてマイが巨大ロボットMG-5でスペシウム砲とともに出撃する!しかし...

今回の印象に残ったマイの台詞

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予告編のマイ「死んじゃうとね.好きな人に会えなくなるんだよ.」
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マイ「あーあ.」
カリヤ「って、いいタイミングだな.」
マイ「だって、今日彼氏と会おうかっていってたからあ.」
アスカ「彼氏って、どの?」
マイ「内緒.ねえ、リョウ先輩.代わってもらえませんよね?」
リョウ「もらえません!」
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アスカ「ここで逃げたとしてもいずれ対決しなければなりません.火星基地と協力して降ってくる石ころをシラミつぶしにしてやりますよ.なあ、マイ?」
マイ「....」
アスカ「マイも同感だと言ってます.」
マイ「!.言ってませんよ!隊長!あたしは言ってません!」
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ホリイ「せやから、パイロットはこちらのお嬢さんくらいのちび助でないとあきまへん.」
マイ「え!って、あたし!.あたしは免許はオートマだけだし、アルチハンド位しか使えないし...」
ホリイ「ギアはオートマやし、アルチハンドは基本なんや.」
マイ「そうなんだ...じゃ、あたしそろそろお暇(いとま)して...」
ホリイ「ほな、発進します.」
マイ「発進! 発進って?」
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マイ「どうして!どうしてあたしが戦うの?」
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マイ「おかあさ~ん!」
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通信1「とても支えきれない!増援を!」
通信2「弱音を吐くな!あのロボットは一機でやっているぞ!」
レナ「MG-5の娘を何としてでも支えるわよ.」
レナの部下「へこたれませんよ!」
マイ「...もう一回、零距離射撃で刺し違える!」
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マイ「あたしも...できることを!」
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マイ「ダイナっ.しっかり!起きて!ダイナ!起きてよっ!」
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重箱の隅

 普段小難しいことを言うキャラも非常に単純かつ変な日本語を使ってました.これはアスカの視点を通しているからってことでしょうか?もしそうなら、普段アスカは人の言うことをあの程度の理解でしか聞いていないのかな?

 パロディについては、いっぱいありすぎて取り上げきれません.パロディは基本的には70年代、80年代のアニメが中心ですね.つまり、川崎監督が小学生から高校生くらいまでの頃の作品ってことですね.

  こちらのサイト(特撮徒然草 様)で元ネタを拾っておられるようです.

 ちなみに、劇中でMG-5の足の下部の市松模様の元ネタのヘアリキッドのMG5は こちら.

 これ以外には、ホリイ博士の「こんなこともあろうかと思って」は、「宇宙戦艦ヤマト2」で真田技師長が、滅多に無いような状況なのにかかわらず、この台詞とともに用意していた発明を披露しピンチを切り抜けたことに由来するらしい.キャプテンムナカタの台詞「男には負けると判っていても戦わなければならない時がある.」は、「銀河鉄道999(劇場版)」でのキャプテンハーロックの台詞「男には負けるとわかっていても行かなければならない時がある.死ぬとわかっていても戦わなければならない時もある.」から、曙丸についているティガの髑髏は、ハーロックの「わが青春のアルカディア号」のデザインに倣ったものらしいです.「わが青春のアルカディア号」の見事なCGがこちらのサイトでみることができます.また、「零距離射撃」については、松本零士の作品で88ミリ砲が英軍戦車と刺し違える話(「零距離射撃88」)を読んだことがあります.言葉自体は昔からある至近距離からの射撃を表す用語らしいです.あと、MG-5の正式名称の「マウンテンガリバー」はティガ第一話でティガの名前の候補としてあがったものというのは言わずもがなですね.



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